防災と保健の融合による
防災行動変容プロジェクト
Behavior Change in Bosai through Integration with Public Health
防災と保健の融合による
防災行動変容プロジェクト
Behavior Change in Bosai through Integration with Public Health
我が国では、長年の防災の取り組みにも関わらず、毎年のように地震や豪雨等による大きな災害が発生しています。防災には、自分たちの命や大切なものは自分たちで守るという「自助」のマインドが最も重要です。
保健の分野では、個人の健康増進や疾病予防のための行動変容を後押しするための取り組みが長年にわたり系統的に行われてきており、その結果として、個人の意識・習慣・行動が変わり、喫煙率の大幅減少など健康に価値を置く社会が実現しています。
防災とは、災害から命と財産を守ることですが、それを通して私たちが実現したいものは、安寧な日々の生活の確保、心身の健康や幸福の追求、文化と伝統の保護や継承、持続的な経済成長と発展などで、一語で表現すれば個人と社会の「ウェルビーイング」です。これらの目指すものは、保健や医療と大きく重なります。
本プロジェクトでは、 「ヘルスコミュニケーション」(健康にとって望ましい行動の変化(行動変容)を促すためのコミュニケーション)の知見や方法を活用し、これまでに築き上げられてきた防災分野での取り組みと融合させることで、個人および社会の防災に関する行動変容の実現を目指し、まずは方法論の探究と有効性の実証に取り組んでいきます。
私たちは、「防災コミュニケーション」を「個人やコミュニティが防災力を高める決断ができるように情報を提供したり、影響を与えたりすることを目的としたコミュニケーション方略に関する研究および実践」と定義し、当プロジェクトの実施を通して、この分野の創成と発展を目指していきます。
市民一人ひとりのウェルビーイングのために、防災コミュニケーションを通じて市民および社会の防災行動変容を実現させることが究極的な目標です。
災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次)南海トラフ沿いの巨大地震総合研究グループ課題「南海トラフ地震のリスクに対する住民の行動変容促進のための方法論の研究」(2024〜2029年度, 代表機関:東北大学災害科学国際研究所)
・ 静岡県および同県内市町