2025/6/27(金)開催!スクラムのプロダクトオーナーとLeSS のプロダクトオーナーの違いとは?
概要:https://techplay.jp/event/967492
運営の丸田です。
1月24日に「LeSS' Morning #13 〜【新大阪】スクラムをワークショップで学ぼう〜」
と題したイベントを開催しました。本イベントは江端がオーガナイザーとして参加し、参加者の方々とカンファレンスの振り返りを行いました。
オフサイト会場はエムオーテックス様にご提供いただきました。運営を代表して感謝申し上げます。
ワークショップの説明
ワークショップは、まずルール説明から始まりました。
テーマ
「マルチチームでのマシュマロチャレンジ」
2チームそれぞれが競争相手よりも高いマシュマロタワーを作り上げる競争形式のワークショップとなりました。
タイムテーブル
1スプリント目:45min
2スプリント目:45min
組織体制
参加者は、1チーム約10名の大チームに分かれ、さらにその中で約5名ずつの小チームに分かれて作業しました。
素材
各チームには以下の素材が支給されました
パスタ:20本
ヒモ:90cm
テープ:90cm
はさみ
マシュマロ:2個
1回目のスプリントでは、以下のルールが設けられました。
計画終了後は、作業に集中し、無駄な会話を控えること。(会話、ボディランゲージ禁止!)
計画したタスク以外の行動は実行しないこと。
マシュマロの高さを基準に高さを競うこと。
大チームで一つのプロダクト、もしくは小チームそれぞれでプロダクトを作るのは自由だが、チーム内でどれだけプロダクトを作ってもマシュマロの高さは、一番低いプロダクトのものを基準とする
高さ以外のプロダクト価値(例:デザイン)を定義すること。
計画段階
どちらのチームも計画に時間を要し、残り5分で急いでタワーを完成させる状況でした。
チーム編成について活発な議論が交わされました。
5名編成の小チームで個別のプロダクトを作るか、10名編成の大チームで1つのプロダクトを作るか、
といった組織設計と戦略が焦点となりました。
どちらもチームもアイデアや進め方に特色があり、「巳年だから蛇をシンボルにかがげよう」というコンセプトの議論が多めのチームと「リスク分散して小チームで1つの製品を堅実につくろう」というチームがありました。
「巳年だから蛇をシンボルにかがげよう」と掲げていたチームは、作業時間残り1分でタワーが崩壊し、ルール上「計画したことしか作業できない」ため、崩壊したタワーを静かに見守り、時間終了を待っていました。
「リスク分散して小チームで1つの製品を堅実に設計して開発しよう」と掲げていたチームは、結果、2つの安定したプロダクトを完成させることに成功しました。
昨年9月に東京で実施した同様のワークショップと比較すると、コンセプトの企画や働き方に違いが見られました。東京のイベントに参加した運営メンバーとしても、今回のワークは非常に興味深いものでした。
どちらのチームも、プロダクトの安定性に焦点を当てた議論が中心でした。
タワーの構造やバランスの取り方について、具体的なフィードバックが交わされました。
レトロスペクティブでは、以下のような課題が議論されました。
製品の安定性(品質)を保つためにどういったことをすべきか
タワーが崩壊した場合や計画通りいかなかった場合のサブプランを用意すべきでは
次のスプリントに向けて、各個人がどういったことを実践していくのか
これらの議論は、普段の製品開発でも頻繁に取り上げられるテーマであり、実践的な学びが得られる場となりました。
チームビルディングしているシーン
堅実にタワーを建てているチーム
タワー崩壊数秒前のチーム
1回目のスプリントに以下のルールが追加されました
マシュマロを1つ追加
チーム全員が活動できるようプランニングすること(作業していないメンバーを無くす)
小チーム間で結合すること
1回目と比較すると、スプリントレビューでのフィードバックやスプリントレトロスペクティブのアイデアを活かした結果、想定通り進まない場合に備えてサブプランを検討したり、計画にかける時間が短縮できていたり、机や椅子の配置を変えることでチームの生産性を向上させるような狙いを持った進め方をしていたり、と明らかな変化点が見受けられました。
また、ルール変更に対してどう対応するかも、大チームでやるべきことを明確にし、対応していたことも印象として残っています。
完成品のマシュマロの高さはもちろん、付加価値なども併せてプレゼンしました。関西の参加者が多かったからなのか、代表者が製品の魅力をユーモアたっぷりにプレゼンする場面や、他チームのプロダクトの魅力を聞いて、その場で自チームのプロダクトの魅力に追加しアピールするなど、笑いの絶えない楽しいイベントとなりました。
前回の課題が解消されたのか、新たなルールに対してどう対応したかなどについて議論が行われました。
大チームで計画中
大チームで計画中
小チームでふりかえり中
小チームでふりかえり中
最終的なアウトプット①
最終的なアウトプット②
江端からのメッセージ
最後に、今回のオーガナイザーである江端からのメッセージがありました。
「普段、スクラムチームでは作業の見積もりに時間を費やしていることが多いのではないでしょうか?しかし、その作業見積もりは、プロダクトの価値向上に本当に寄与していたでしょうか?作業見積もりを明確にすることと、作業自体を明確化することのどちらが、チームの働き方や製品の価値を向上させるのかをぜひ考えてみてください。」
「今回のワークショップでは、普段のプロジェクトとは明確に異なる点がありました。それは、組織の上下関係や指示する側・される側といった関係が存在しなかったことです。上下関係がなかったからこそ、自主的な働き方や新しいアイデアが生まれたのではないでしょうか?他社と競争していく上で、現状の組織構造が課題を生む原因になっていないか?自分が所属するチームだけが成果を上げれば良いのか?スクラムを実践するだけで十分なのか?
これらの問いをぜひ考えてみてください。」
上記以外にも、作業中の会話を禁止したことの狙いなども共有いたしました。
本イベントを通じて新たに学んだことや実践したことから、業務や活動の改善に繋がるヒントを一つでも見つけていただければとの思いを込めて、クロージングとさせていただきました。
LeSS' YoakéやLeSSmorningにご参加いただいた皆様とともに、2025年もより良いカンファレンス・コミュニティを作り上げたらと思っております。
引き続きよろしくお願いします!
おまけのLeSS本争奪じゃんけん大会
賞品贈呈
今回は参加者21名中21名の方に回答いただきました。
どのような気づきや学びが得られましたか
フラットな人間関係の大事さ
情報のコントロールが必要な話
他チームとの協働で成果を最大化することの難しさ
チームがフラットであること
喋るというのはノイズである。全員がフラットであること。
組織開発で使えそう
コミュニケーションの量が多ければいいというわけではなく、集中作業をするときは情報の量をコントロールするということ
見積が曖昧
今まで自社でやっていたことの有用性
チームを拡大するとコミュニケーションが難しくなる
会話の必要性
見積もりがどの程度有効だったか、コミュニケーションの有効性など、考えるきっかけににった
情報の量の話が良かったです!
となりのチームへの関心の質をあげることが大事そうだと体感できた
黙々作業した方が良い結果を得られた
情報をシャットアウトする事も一定必要
立場というものをフラットにするには課題を一緒に考えることが最低限必要であること
計画してもノリで変わっちゃう。SMはその変わり方はよく観察しないといけないのかも。
スクラムでプロジェクトを作る上での立ち回りや考え方を知ることができた
他チームとの結合を意識した作業の進め方が大事。見積もりの必要性について今一度考えなおせた。
ワークを通して、人数が多いと話がまとまらないことが実感できた。
コミュニティイベント全体についてのフィードバック(感想・要望・改善案など)があればご記入ください
ありがとうございました!
エンジニア未経験でも色々と学ばせていただきました!
人事領域でも学ぶことがありました!
また関西で実施する場合には可能な限り参加したいです!
あんまり運用に協力できなくてすみません
楽しい実践でした。書籍を読み進めて行く中で今回の経験を活かせそうです。
ワークが終わったあとの問いかけの時間で振り返ることが出来て良かった
LeSS morning(コミュニティ)またはLeSSの夜明け(カンファレンス)についてのご要望があればご記入ください
知識としてのインプットもしたいです
面白かったです
ワークショップ形式のイベントだと嬉しいです。
特にありません
とくになし
また確認してみます!
また関西での開催期待してます
また大阪でやってほしい
特に思いつきません。
Slackでイベント前にアナウンスがあると嬉しいです。
関西でのイベントをお願いします
また、大阪でのイベントがあれば嬉しいです
江端さんの講演を聞きたいです!
関西でやってもらってうれしかった
特にありません
楽しかったです!ありがとうございました!
ディスカッションが多めだと嬉しい
運営できる人を育てないといけないなぁと。東京の方に寄りかかり過ぎた。
また今回のようなスクラム経験が浅くても参加しやすいイベントがあると嬉しいです。
今は特にありません。
まずはカンファレンスに参加してみたいです!
いつもアンケートに協力いただきありがとうございます!
いただいたフィードバックは今後の参考にさせていただきます。
今後もあらゆる参加者にとって学びになる場を提供しきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします!